(3)PERは株式投資に不可欠な指標

PERは株式投資に不可欠な指標

PER = PBR(1株純資産) ÷ ROE(株主資本利益率)
世界中のPER(株価収益率)がなぜ15倍が妥当を言われるのか?
理由は、2つある。

世界中のPER(株価収益率)がなぜ15倍が妥当を言われるのか?

理由は、2つある。

■一つ目の理由■

 期待リターンが約7%の金融商品として投資をするから。

例えば、

例①:EPS(1株益)が100円で株価が1500円だとするとPER(株価収益率)は15倍、期待リターンは何%になるか?

期待リターン(%)=EPS(1株益)÷株価×100

100円÷1500円×100=6.7%
PER15倍の株を買うということは、約7%の利回りを期待して買っているということになる。


例②:EPS(1株益)が100円で株価が2000円だとするとPER(株価収益率)は20倍、期待リターンは何%になるか?


100円÷2000円×100=5%
PER20倍の株を買うということは、約5%の利回りを期待して買っているということになる。


現金を他の資産に換える時は、誰でも期待(確定)利回りを計算する。

定期預金なら1%以下。(確定利回り)
長期国債なら2%以下。(確定利回り)
株式なら6~7%。(期待利回り)
不動産なら7~10%。(期待利回り)

このうち、定期預金や国債は確定利回りなので誰でも厳密に計算可能。
しかし、株式や不動産の場合は、不確実な期待リターンに投資することになる。


・期待リターン(%)=EPS(1株益)÷株価×100
・株式益回り(%)=1÷PER(株価収益率)×100
↑この2つは同じ意味となる。

理由は↓
EPS/株価 → 分子と分母をEPSで除すと → (EPS/EPS)/(株価/EPS)
ここで (株価/EPS)=PER なので → 1/PER

つまり、日経平均のPERが15倍のときも市場は7%弱の株式益回りを期待していることになるから妥当。
※株式益回り = 1株当たり税引利益(1株益) ÷ 株価

■二つ目の理由■

 PERは、投資金額を何年分の利益で回収できるかで決まる。ファイナンスの管理会計では利益回収期間は一般的に割引回収期間法の計算により15年となる。

例えば、PER10倍の銘柄だったら、現在の純利益が10年続けば実質的には投資金額と同じだけの利益を手にすることができる。

理由は、株価10000円、PER10倍 の銘柄を1株(10000円)買った場合、上記の計算を元にすると EPS(1株益) = 1000円 になる。
PER = 現在の株価 ÷ EPS(1株益) → EPS(1株益) = 現在の株価 ÷ PER

つまり、10000円を投資すれば、理論上はその企業は毎年1000円の利益を生み出すため、10年経てば10000円の利益が得られるため。

■全世界のPERはどれくらいか?■

世界45ヶ国のPERをみてもマイナス成長の国でない限りPER15倍はある。
先進国平均で19.3倍、全世界で19.8倍。

世界45か国 PER・PBR (2018年2月時点)   参考サイト>>>コチラ

米国のPER(毎日更新)   参考サイト>>>コチラ

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