日銀、懸命の国債買い
2日で10兆円、金利操作限界 投機筋がゆがみ突く

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日銀に0.5%という低い利回り(高い価格)で売ることができるのに、わざわざ高い利回り(安い価格)で国債を市場売却した証券会社など、「日銀に売れない」市場関係者がいたもようだ。

日銀は大量に国債を買い入れる一方、市場の流動性を保つために証券会社の債券ディーラーなどに国債を貸し出す。この場合、債券ディーラーなどは日銀から借りた国債を日銀に売ることができないため、市場で売らざるをえない。

13日はこうした売りを吸収できないほど買い手が乏しく、長期金利が日銀の上限を超えて上昇した。

このルールは日銀から国債を借りて空売りする動きを封じる狙いとされる。金利上昇圧力を止める仕組みのはずが、日銀の国債買い入れ効果を弱め、上限突破の原因になってしまったというわけだ。銘柄によっては、日銀が国債をほとんど吸収してしまう長短金利操作の限界が透ける。

ここまで日銀が国債を買わざるを得ないのは、日銀が17~18日に開く金融政策決定会合で金融緩和をさらに縮小するとみる海外投資家が増えているためだ。国債を借りて「空売り」をしておけば、日銀が上限を引き上げるなどして国債の利回りが上昇したときに買い戻すと利益が出る。「海外のヘッジファンドは政策を変えるという確信の下で国債を売っている」。ある外資系証券の関係者はこう明かす。

日銀は昨年12月に長期金利の上限を0.25%から0.5%に引き上げた。長期金利だけが低く抑えられてしまい、10年債の利回りを基準として企業が出す社債などの発行に問題が生じていたからだ。その状況は足元でも変わっていない。

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