日経平均 ディストリビューションデー <<< リアルタイムで確認
ディストリビューションデーとは
日経平均株価の下落前に多くみられる。
株価指数が下落するときに取引高が前日より増大する日のこと。20営業日(もしくは2~4週)以内に5回あると暴落の兆しと言われている。つまり、終値が前日より下落し、かつ、出来高は前日より上昇した日。これはウィリアムオニールの理論で、過去50年におけるすべての天井を研究した成果から導きだされたもの。
①当日の終値が、前日の終値より安い
②当日の出来高が、前日の出来高より多い
ディストリビューション・デーは、主要株価指数(日経平均株価、TOPIXなど)の下降トレンドへの転換に対する示唆を与えてくれる。
書籍「DUKE著 1勝4敗でもしっかり儲ける新高値ブレイク投資術」でも、ウィリアム・オニールの理論として紹介されている。

↑のグラフは1か月に何度、ディストリビューション日が出現していたかを見るもの。
2015年6月にはディストリビューション日が9回と異常に頻発していた。その後、7月に一度、株価が急落し、いったん持ちこたえたものの、8月のチャイナショックで急落した。
2016年1~2月の急落の前月、2015年12月のディストリビューション日を数えると、6回発生していた。
2008年10月のリーマンショック前のディストリビューション日は、8月が7回、9月が9回で、10月の暴落時には10回もあった。
2007年7月、小泉相場時には日経平均株価がダブルトップを形成したときも9回発生し、その後、すぐに株価は急落している。
このように日経平均株価など主要株価指数のディストリビューション日を数えることで、危険の予兆をある程度、事前に察知できる。
↓はディストリビューション日が5回出現した後にどうなったかを記したもの。
逃げるが勝ち!日経平均株価下落の予想~ディストリビューション・デーからの考察
【1】2015年8月、チャイナショック前のディストリービューション・デー
【2】2016年1月、日経平均株価急落前のディストリビューション・デー
【3】2017年3月、日経平均株価急落前のディストリビューション・デー
【4】2020年2月、コロナショック前のディストリビューション・デー
【1】 2015年8月、チャイナショック前のディストリ
2015年8月、日経平均株価のみならず、世界の主要株価指数が急落した。
いわゆる、“チャイナショック”です。急落前のディストリビューション・デーは以下のとおり。2015年7月22日~8月18日、20営業日で、5回観測された。
2015年7月27日~8月19日、18営業日で、5回観測された。
2015年7月16日~8月19日、日経平均株価の日足チャート。緑色の矢印がディストリビューション・デーを示している。

↓↓↓ ↓↓↓ その後 ↓↓↓ ↓↓↓
日経平均株価は7週間で-18.0%も下落している。
18営業日で5回もディストリビューション・デーが発生した日の翌週から日経平均株価は大暴落した。
2015年8月21日週の始値から最大株価下落率を算出すると・・・
2015年8月21日週の始値:20,600.16円
2015年10月2日週の安値:16,901.49円
最大株価下落率:-18.0%
7週間で-18.0%も下落しています。これがいわゆるチャイナショック。
日経平均株価の週足チャート

【2】 2016年1月、日経平均株価急落前のディストリビューション・デー
2016年1月、日経平均株価は急落した。
年始早々、中国ではサーキットブレーカーが発動するほどの急落っぷりだった。
急落前のディストリビューション・デーは以下のとおりです。11月30日~12月15日、12営業日で、5回観測された。
12月2日~12月18日、11営業日で、5回観測された。
12月8日~12月24日、12営業日で、5回観測された。
2015年11月19日~12月24日、日経平均株価の日足チャート。緑色の矢印がディストリビューション・デーを示している。

↓↓↓ ↓↓↓ その後 ↓↓↓ ↓↓↓
日経平均株価は6週間で-21.0%も下落している
12営業日で5回もディストリビューション・デーが発生した日の翌々週から日経平均株価は大暴落した。
2016年1月8日週の始値から最大株価下落率を算出すると・・・
2016年1月8日週の始値:18818.58円
2016年2月12日週の安値:14,865.77円
最大株価下落率:-21.0%
7週間で-21.0%も下落している。
中国市場発の日経平均株価の下落とはいえ、ディストリビューション・デーを数えることで日経平均株価の下落を事前に予測することは可能と言える。
日経平均株価の週足チャート

【3】 2017年3月、日経平均株価急落前のディストリビューション・デー
2017年3月30日、保有株を全部売った。
2017年4月は日経平均株価が下落すると予想したため。
なぜそのような予想をしたのか。
それは、3月29日までにディストリビューション・デー(Distribution Day)が16営業日で5回も観測されたため。
“10~20営業日で、ディストリビューション・デーが5回あると、日経平均株価は下落する可能性が高い”
という結論から、3月30日以降に日経平均株価が下落するという予想が立つ。
2017年2月24日~2017年3月29日、日経平均株価の日足チャート。緑色の矢印がディストリビューション・デーを示している。

↓↓↓ ↓↓↓ その後 ↓↓↓ ↓↓↓
日経平均株価は4週間で-4.44%も下落している
16営業日で5回もディストリビューション・デーが発生した日の翌週から日経平均株価は大暴落した。
2017年3月31日週の始値から最大株価下落率を算出すると・・・
2017年3月31日週の始値:19,071.19円
2017年4月21日週の安値:18,224.68円
最大株価下落率:-4.44%
4週間で-4.44%も下落している。
日経平均株価の週足チャート

【4】 2020年2月、コロナショック前のディストリビューション・デー
2020年2月・・・新型コロナウイルス蔓延により全世界的に株価が大暴落しました。
いわゆるコロナショック。
そのコロナショック前のディストリビューション・デーは以下のとおり。1月30日~2月28日、20営業日で、5回観測された。
2020年1月17日~2月28日、日経平均株価の日足チャート。緑色の矢印がディストリビューション・デーを示している。

日経平均株価は4週間で-28.7%も下落している
20営業日で5回もディストリビューション・デーが発生した週から日経平均株価は大暴落した。
2020年2月28日週の始値から最大株価下落率を算出すると・・・
2020年2月28日週の始値:22,949.37円
2020年3月19日週の安値:16358.19円
最大株価下落率:-28.7%
わずか4週間で-28.7%も下落している。
コロナショック・・・驚異的な下落率。
日経平均株価の週足チャート
